Vol.12「はじめまして、とんとんぱらぱら」
甘く、ほろ苦い。
目に浮かぶのは、
冬の森の光景。
11月25日、新しくラインナップに加わった、キャラメルチョコレートクッキーパイ「とんとんぱらぱら」。今までのSNOWSとは少し雰囲気が違う、思わず声に出したくなるような響きの名前。見た目やつくり方にも、さまざまな工夫を凝らしています。アイデアの誕生から完成まで、どのような物語があったのか。研究開発部の土橋翔さんに開発のエピソードと、発売を迎えた今の気持ちを聞いてみました。

樹皮を表現するために。
積み重ねた時間と細やかな手作業。
とんとんぱらぱらは、ザクザクとしたチョコレートのクッキー生地と、チョコレートのパイ生地を丁寧に重ねてつくった、贅沢な味わいのお菓子です。「スノーサンドのラングドシャクッキーを使って、スノーサンドとは違うおいしさをつくれないか。それが、始まりでした」と振り返る土橋さん。当初はまだ名前も考案中で、どうしたらラングドシャを生かせるか、それだけを考え続けたといいます。「まずはクッキー自体を、ものすごく薄いパイ生地でかためてみるところから始めました。その後、クッキーを砕いてみたり、パイ生地の厚さを変えてみたり、試行錯誤の日々でしたね」。

次第にSNOWSのブランドチーム、開発チーム双方で「パラパラと落ちる樹皮」というイメージが固まっていきます。「最終的に、パイ生地とクッキー生地を交互に重ねて層状にすることが決まりました。パイ生地は、伸びやすくなるよう一度折るごとに1~2時間休ませる必要があり、破れると美しい層にならない。かなり神経を使う工程でしたね。パイ生地をつくるだけで丸一日はかかったと思います。でも、ここまでは割とうまく進んだんです。この層状の生地をいざ、切ろうとなったとき、従来使っている機械だとつぶれてしまう。樹の皮を表現するための切り方、ここに一番時間を費やしたかもしれません」。切る方法を見つけた後も、工程のほとんどが手作業なのは変わりありません。とんとんぱらぱらは、多くの時間と繊細な作業の繰り返しで誕生しました。


チョコレートから感じる、
キャラメルのような香りと深み。
「チョコレートの味わいを、しっかり感じられるお菓子にしたかった」と、語る土橋さん。その言葉通り、クッキー生地にはチョコレートがたっぷりと練りこまれ、表面には惜しみなくチョコレートシロップが塗られています。「このシロップには、自社酪農場の放牧牛乳を使っています。焼いていくうちにだんだんシロップが煮詰まって、キャラメルのような香ばしい香りと甘み、そして味の深みが増していくんです」。
外側のパイ生地は一般的な縦の膨らみではなく、焼くと横に膨らむように成型。火が通るにつれ、薄い層が広がり、樹の幹や皮のような質感に変わっていきます。焼き上がりは、パイのサクサク感、クッキーのザクザク感というコントラストが際立つ食感。一口ごとに、余韻が残ります。「ほろ苦く、大人な味わい。目指したのは、自然と手が伸びてしまう、そんな魅力を兼ね備えたお菓子。自信作ができあがりました」と土橋さんはほほ笑みます。


割れも、味わい。
口に広がる、手づくりの食感。
「パイは繊細なため、どうしても割れやすくなってしまいます。しかし、それも味の一つ。大きなパイは食感のコントラストが魅力ですが、割れたパイはまたひとあじ違う食感。ぜひ、食べて確かめてください」。発売を迎え、不安と期待に胸を膨らませている土橋さん。「今までのSNOWSとは、少し趣の違うお菓子。きっと、手に取る方はワクワクしてくれるんじゃないでしょうか。私も同じ気持ちです」。
枯れた木をトントンとたたいたときに、パラパラと落ちる樹皮を表現した、とんとんぱらぱら。表情豊かな味わいのお菓子は今、冬の森からたくさんの人のもとへ、おいしい響きと共に旅立ったところです。


※撮影・取材 2025年10月
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